石仏・供養塔・七福神
石仏
水路沿いや池の堤に立つ、地蔵さん、石仏さん。
その地蔵さんに関するむかしばなしが今も多く残されている。
願掛け石(いぼ石さん)
西尾公民館東側に薬師堂があります。境内に通称『西尾のいぼ石さん』という願掛けの自然石があります。昔から庶民の素朴な願いによる御利益が自然に世間に広がって祈願されています。
口承によると、『いぼ(皮膚上に突起した円形の塊。原因の多くはウイルスで、伝染することもある)』を願掛け石に当てて年の数だけ擦ります。擦り終えると北側の絶えることのない湧き水が出る堀(現在は埋立地)の水を頂いて、局部を洗い流すと治ったということです。
首切り地蔵
大庄屋壷井六五郎が地区内の見回り中、この場所に灯りが見え、中を覗くと娘さんが白い飯を食べている姿を見つけその娘をしかりつけました。翌日その家に行き問いただすと、それは丸い白粒の飲み薬だったので、大庄屋はタヌキのいたずらだったことに気付き、謝罪してその年の年貢を免じたそうです。
北向き地蔵
おちらし地蔵
昔、母娘連れの巡礼が当地にさしかかり、娘が急に咳き込み七転八倒苦しんだそうです。母がおろおろして困っているとき、ひとりの婦人が現れ「これをはねなさい」と言って立ち去ったそうです。娘はおちらしをはねるとうそのように治ったそうです。おちらしを与えた婦人は西の方500mのところにある薬師堂近辺に住んでいたタヌキで、現在も薬師堂内に祭られています。
おちらし・・・はったい粉
はねる・・・飲む
北門地蔵
称念寺の北門に空洞があって空堀にからくり橋をかけ、長宗我部軍をたくさん戦死させたので亡霊が出るといわれている。
供養塔
死者や先祖の供養のために建てる石塔。
戦国時代に討ち死にした者を弔い建てられた供養塔が、十河には多いとみられています。
時代と共に供養塔が朽ちて、一番上の宝珠の部分だけが残っている場合があります。
この宝珠は、時代によって少しずつ形が違うようです。
みなさんの家の田や畑に、このような形の塚が残っていませんか?
そごうの七福神
十河校区の称念寺(十河城跡)周辺に点在する石神さまは、悪霊や疫病が地区へ侵入するのを防ぐ「さえの神」であったり、道行く人を守護する「みなとの神」であり、除災招福、病除け、作物の生育など万能の神様といわれています。古くから『七福神』として祭られていて、弁財天は鷺池のほとりに祀られており、布袋と福禄寿は大きなクスノキのたもとに並んでいます。